こんばんは、akiraです。
今日は来年以降、中学受験で志望校に合格するために気をつけたいことを7つ選んでみました。
将来志望校に合格するために参考にしてください。
成績アップの秘訣も話しています。
- 2度出るものは3度出る
- 波に乗れると強い
- 算数から逃げない
- 世の中に関心を持つ
- 4科目の配点に注意
- 入りたい気持ちが大切
では、1つずつ説明していきます。
①一撃で仕留める気持ちで
複数回入試がある学校で、今年感じたことが「初回合格者を多めに」「早期に入学者を手堅く取り込む」ということがあります。
今年男子校で一番人気(昨年比)だったのが獨協中学です。
今年の入試の難易度が高まることは事前にわかっていました。
公開模試をはじめとする模試の志望校登録状況や過去問の売れ行きです。
おそらく今後の偏差値も上がってくることでしょう。
秋口に学校の先生が私の教室に訪問してくださり、そのあたりの内情も詳しくお話ししてくれました。
学校側としては、第一志望の人に来てもらいたい。
なので2/1の1回目入試はできる限り合格者を出したい。
しかし、2回目以降はその分絞らざるをえない。とのことでした。
同様のことが女子校で今年人気No.1の実践女子中学でもおきました。
こちらも事前に先生が訪問してくださり、1回目以降は例年のように合格は出せないとのお話でした。
都内難関校の豊島岡女子も同じような傾向がありました。
今年から高校募集を停止して完全中高一貫校になります。
ますます合格実績の上昇が期待される人気校です。
実質倍率を見てみると
1回目入試 2/2 2.41倍
2回目入試 2/3 9.87倍
3回目入試 2/4 10.31倍
という状況で2回目以降はほぼノーチャンスと言えます。(理論上9割落ちます)
私の教室の生徒も合格したのは2/2の1回目入試のみでした。
これは先ほどの第一志望の人を優先したいという思い以外にもオミクロン株の影響もあったのでしょう。
1月末からオミクロン株が猛威を振るい、6年生の皆さんには最後の1週間は極力オンライン授業での参加をお願いしました。
学校側も同様に3日連続入試ができるのかどうか不安もあったのだと思います。
なるべく早く生徒を確保したいという思惑がどの学校にもあったのでしょう。
もしかしたら今後もこのような傾向が続くかもしれません。
早期に進学可能な学校の合格を確保できるような併願パターンを組む必要があるでしょう。
②2度出るものは3度出る
私の塾の生徒にとってラッキーだったことが何回かありました。
1つ目は1/10の大宮開成の国語の問題です。
冬期講習の授業でやったばかりの重松清の「小学5年生」が場所も全く一緒で出題されたのです。
昨年評判になった「水を縫う」や「はずれ者が進化を作る」も今年も出題されています。(私の教室の図書コーナーにもあります)
実は中学入試では国語に限らず過去出題されたものがまた出るということは結構あります。
ですので日特問題集や銀本(後期日特問題集)で勉強することは大変有効です。
特にボリュームゾーンである偏差値50台の学校ではその傾向があります。
難関校で出されたものが翌年以降出題されるのです。
また、2つ目ですが、
淑徳与野の「クララとお日さま」や
桜蔭の「そらのことばが降ってくる」は
6年生の公開模試で出題されていました。これもとてもラッキーでした。
6年生に限らずですが、公開模試の見直しをしっかりすることは、とても大切です。
早速今年の2月の6年生の公開模試に出題された重松清「かぞえきれない星の、その次の星」は来年入試出題の本命だと思っています。
もうひとつ付け加えると短編集は学校の先生が手を伸ばしやすいのです。
起承転結が短い中で起きるので出題しやすいのだと思います。
今年の入試で大人気だった本2冊も合わせて紹介しておきます。
「教室に並んだ背表紙」「神さまのいうとおり」いずれも私の教室の図書コーナーにあります。
③波に乗れると強い
算数のテストのコツに「波に乗れると強い」ということがあります。
これは公開模試などの□1番、2番をスムーズに解いていって□3番以降に時間を使いましょうという話です。
波に乗るためにふだんの学習で気を付けてほしいことは、「計算と一行題」をしっかりていねいにやることです。
6年生でしたらまずは計算と漢字をしっかり毎日やりましょう。
ストップウォッチで時間を計って短い時間に正確に解けるように日々訓練していきましょう。
Mクラス以上でしたら深める一行題や、9月以降はより負荷をかけて日特テキストで計算問題をピックアップして解いていきましょう。
5年生でしたらMクラスは計算と一行題、Aクラスや4年生は計算と漢字や算数の本科テキストの知識・技術を仕上げていきましょう。
公開模試の□1番や2番の復習もよいでしょう。
④算数から逃げない
中学受験は算数勝負とよく言われます。
実際にそのように感じます。
学校によっては受験者平均点と合格者平均をデータとして提供してくれる学校もあります。
例えば浦和明の星だと
国語(100点) 73.8-68.1=5.7(点)
算数(100点) 71.1-58.8=12.3(点)
社会( 50点) 35.8-34.3=1.5(点)
理科( 50点) 27.7-24.3=3.4(点)
合計(300点) 208.5-185.5=23.0(点)
合格者平均点と受験者平均点との差は社会は1.5点でしたが、算数では12.3点でした。
実感としても算数が弱い子は入試本番で苦労しているように思います。
4科目の偏差値では算数の苦手さが埋もれてしまうこともあります。
4科目の中で算数が足をひっぱっているようでしたら早急にテコ入れが必要です。
クラスもできれば算数の力に合わせた方がよいでしょう。
このあたりは塾と相談しましょう。
4科目偏差だけでなく算数の偏差にも目を光らし、冷静な志望校選びを心掛けたいです。
私にはほかの得意科目があるから、そこで算数をカバーするから大丈夫という考えは危険です。
勉強は毎日算数から始めるようにしましょう。
⑤世の中に関心を持つ
例えば、今年の開成の国語の問題は「おいしくて泣くとき」という物語文で子ども食堂がテーマです。
この物語文一題の出題です。
(漢字4題でそれ以外は記述問題が5題、40字から75字)
麻布の社会は、「コンビニエンスストアの店員さんって外国人が多いなあ」で始まる外国人労働者の問題です。
私の教室の近くでも私もよくお世話になっている牛丼のすき家やファミリーマートでも見かけます。
問13まであってこのワンテーマです。
武蔵中学の社会は教育格差がテーマでこのワンテーマです。
がっつり記述式の問題ですから中途半端な知識では太刀打ちできません。
普段私がよくおすすめするのが「ジュニアエラ」や「ニュースがわかる」などの新聞社が出している時事ニュースをまとめたものの購読です。
斜め読みするだけでなく、まずは親御さんが読んでみて、家族で話題にしてみてはどうでしょうか。
テーマとして扱われているものをじっくり読む時間をとってほしいのです。
そして夏休みなどにこれらの中で話題になったものを自分なりにレポートにまとめてみてはどうでしょうか。
宿題もいっしょに片付いて一石二鳥だと思います。
この雑誌のおすすめの読み方、見どころもブログの記事にしたいと思います。
2誌を比較しながら読むのが個人的にはおすすめです。
池上さんの番組なども折に触れて見ておきたいです。
また、入試でも世界の話題も増えてきました。
6年生の皆さんは自宅に貼っている地図をそろそろ日本地図から世界地図に移行してみてはどうでしょうか。
もうだいぶ前のような気がしますが、年初の話題は北京冬期オリンピックでした。
中国の場所は多くの人が知っているでしょうが、北京の位置はどうでしょうか。
正確に答えることはできるでしょうか。
地図上にマークをしておきましょう。
また、この記事を執筆中に毎日のように記事になっているのは、ウクライナの問題です。
ウクライナもマークしておきましょう。
1月にはトンガ沖 海底火山噴火が起きました。
このように話題になった地域をマークしておき、あわせて付箋などに内容をメモして貼っておくとよいでしょう。
入試前にはかなり役に立つことでしょう。
⑥4科目の配点に注意
私の所属する塾の公開模試や育成テストの配点はご存じの通り、国算150点満点、社理100点満点で1.5:1です。
どちらかというと国算重視の配点になっています。
しかし、この配点は学校によってまったくもって様々でおもしろいのです。
私の教室で受験者が多いいくつかの学校や難関校の配点を取り上げてみます。
学校 | 国算:社理 | 国語 | 算数 | 社会 | 理科 | 合計 |
開成 | 1.2:1 | 85 | 85 | 70 | 70 | 310 |
麻布 | 1.5:1 | 60 | 60 | 40 | 40 | 200 |
武蔵 | 1.7:1 | 100 | 100 | 60 | 60 | 320 |
桜蔭 | 1.7:1 | 100 | 100 | 60 | 60 | 320 |
女子学院 | 1:1 | 100 | 100 | 100 | 100 | 400 |
雙葉 | 2:1 | 100 | 100 | 50 | 50 | 300 |
渋幕 | 1.3:1 | 100 | 100 | 75 | 75 | 350 |
早稲田 | 1.5:1 | 60 | 60 | 40 | 40 | 200 |
海城 | 1.5:1 | 120 | 120 | 80 | 80 | 400 |
豊島岡 | 2:1 | 100 | 100 | 50 | 50 | 300 |
栄東 | 2:1 | 100 | 100 | 50 | 50 | 300 |
開智 | 1.8:1 | 100 | 120 | 60 | 60 | 340 |
大宮開成 | 2:1 | 100 | 100 | 50 | 50 | 300 |
浦和明の星 | 2:1 | 100 | 100 | 50 | 50 | 300 |
淑徳与野 | 2:1 | 100 | 100 | 50 | 50 | 300 |
埼玉の学校は国算重視(2:1)の学校が多いように思います。
開智中はおもしろくて算数を重視しています。(国語100点、算数120点)
難関校に目を移すと女子校はやはり2:1が目立ちます。
男子校は武蔵が国算の比重がやや高いですが、それ以外はゆるやかな国算重視が多いように思います。
その中でも異彩を放っているのが女子学院のいわゆる均等配点(1:1)です。
社会、理科のウエイトが高まりますからそれなりの対策が必要でバランスよく勉強する必要があります。
その他の学校も今の時期は学校のHPに入試情報を公開しているところも多いです。
中には入試問題をダウンロードできる学校もあります。
ちょくちょく学校のHPをのぞいてみましょう。
⑦入りたい気持ちが大切
偏差値通り合格が決まればこれほど楽なことはありません。
精神論的な話になってしまいますが、最後の1点はその学校に入りたいかどうかの思いのような気がします。
ですから毎年第一志望校には合格するも第二志望には届かなかったという子は出てきてしまいます。
もちろん体は一つですから行きたい学校に合格できればそれでよいのですが、わずかに届かなくて不合格になってしまうのは避けたいところです。
今の時期にできることは志望校への思いを高めていくことです。
コロナ禍で学校見学もままなりませんが、時間を見つけて校門の前まで行ってみることはできるはずです。
そこで写真を撮ってきたり、学校のオリジナルグッズなどを買って気持ちを高めることもよいでしょう。
HPにある学校の写真を印刷して部屋に貼ることもおすすめします。