こんばんは、akiraです。
今回は算数応用問題への心構えについてのお話です。
特に気をつけてほしいことを7点ピックアップしてみました。
最後まで読んでもらえると算数の成績アップの秘訣がわかります。
- 応用問題を解くときにわくわくするか
- 自己採点をしたあとすぐに解説を見ないようにする
- 今は経験値を高めている時期
- 質問に行く前に注意したいこと
- ふり返りを言葉で残しておく
- リード文の長さに負けない
- 計算や単位換算で間違えているようでは修行が足りない!
応用問題というと文字通り育成テストの応用問題や公開模試の後半大設問2問あたりをイメージしています。
Aクラスの皆さんは共通問題の後半大設問2問あたりや公開模試の□3番以降をイメージして読んでいただければと思います。
①応用問題を解くときにわくわくするか
算数は楽しんだもの勝ちです。
応用問題を目の前にしてわくわくしているかどうか、ここが一つ目の壁です。
まだ不安や恐怖の方が大きいのであれば、その前段階の勉強を反復して自信をつけましょう。
将来的にはテストが楽しみ、早くテスト来ないかなの域にまで達成できるようにしていきたいです。
入試も同様です。楽しんでいる人の方が強いのです。
1年に1回だけある「記述力模試」が楽しみ!(そもそも難関校の入試問題は記述しかありません)
5年の後期から行われる「思考力育成テスト」が楽しみ!(難関校は思考力を問う問題が主流)という域にまで高めていきたいです。
すでにテキストを何回も反復してテストに臨んでいるよという方は、本科テキストの知識技術や思考技法(もちろん授業で扱った範囲の問題)を切り貼りして小テストを作ってあげるのもよいと思います。
私は授業で小テストを実施しているのですが、子ども達のモチベーションの上がり方が違います。
5問で5分くらいどんなにかかっても10分以内でいいと思います。
ご家庭に複合プリンタがあればできると思うのでおすすめします。
場所で答えを覚えている子もいるのでこのように小テストにして順番を変えるだけでも難易度は変わると思います。
現状打破のためにも夏休みなどにやってみてほしい勉強法です。
②自己採点をしたあとすぐに解説を見ないようにする
応用問題についてはテストの後半の時間帯でやることが多いので時間が足りないこともあるでしょう。
そこで自己採点で×だった問題をすぐに解説を見るのではなくて、家でもう一度時間を取って解いてみてはどうでしょうか。
一見、時間がかかって遠回りのようですが応用問題レベルでは必要な修行だと思います。
解法を覚えていくやり方では限界があります。
脳みそに汗をかく時間をとってほしいです。
そしてその方が算数は楽しいはずです。
規則性の問題など少し書き出せばヒントが見えることもあります。
図形問題でしたら自分で図を書いてみましょう。
応用問題が解けない理由が時間だった場合は、普段の計算と漢字や栄冠への道を反復して早くできるようにするなどの解決策も考えていきましょう。
立体図形(さいころなど)だったら、実際に自分で工作してみてはどうでしょうか。
1度やっておくと理解が進みます。
厚紙を用意しておくことをおすすめします。
さらに、できれば自分の解き方の方がよい! といえるような解き方を見つけてみたいものです。
というのも算数は解き方は1通りではないからです。
マイニチノウケンのアンサーガイドには全問解説が載っていますから、その解説と見比べることも大切です。
解説の方がよければ素直に負けを認めてその解き方を取り入れましょう。
この時間延長法は過去問演習の際にも有効な方法です。
③今は経験値を高めている時期
今はまだ応用問題を解いていて難しいな、とても解けないなあと感じることも多いかもしれませんが、先輩たちも初めはそうでした。
しかし経験を積んでそれをクリアしていきました。
応用問題の解法を暗記する勉強法では限界はありますが、数多くの問題に触れることで解法の切り口を少しずつ身に着けていけるのです。
ですから、授業中でも鉛筆をなるべく動かす。
何か書いてみる。
間違っていいから発言してみるなど授業に積極的に参加することをおすすめします。
その方がきっと授業も楽しくなるはずです。
ご家庭でも今の時期は正解不正解ではなくチャレンジしたことをほめていただいて、答案につめ跡を残したことをたたえてあげましょう。
つめ跡を残すというのはテキストに書き込みをしたり、式や図を書いてみることです。
平均の問題だったら面積を図を書いてみるなどの過程のことをいいます。
経験値というお話をしました。
ここで5TM(5年生地域選抜クラス)の算数の先生の言葉を紹介します。
参考にしてみてください。
算数は、「どれ一つとっても、答えが同じになる問題はありません」「知っている解法を頭の中の引き出しから取り出して、その問題にどう使えるかを考える科目」です。
ここで大切なのは「どれだけ類題を解いているか」が鍵となります。
似ている問題を解いたことがあれば「何のツール 考える道具 をどこで、どのように使う」のかを知っていることになりますね。
いいかえれば「算数は経験の科目」とも言えます。
算数や数学は、過去のピタゴラスやユークリッドなどの巨人が築いた土台に乗っています。
中学で習う「三平方の定理」や「メネラウスの定理」などもきっちり理解していれば「知識」として使うことができます。
入試は「制限時間」との戦いですので、すぐ求められる解法を熟知しているのであれば、使わない手はないと思います。
5TM(5年生地域選抜クラス)の算数の先生の言葉
経験値という話になるとそれは長い時間やった方が有利です。
そして早くはじめた方が有利なのです。
先行逃げ切りが勝つ。(ことが多いです。絶対ではありません。逆転合格ももちろんあります。)
ただ過去を変えることは難しいです。
そういう話をすると元も子もなくなってしまいます。
ですから早く本気で算数に向き合うことで今後の経験値に差が出てくるというアドバイスも加えておきます。
また、余談ですが、私の好きな映画の一つ007(慰めの報酬)が経験不足はアドレナリンが補うと言っていました。
深く呼吸をするといいそうです。
難問に挑む前に深呼吸をしましょう。
おまじないです。
④質問に行く前に注意したいこと
テストが終わってすぐに教えてください。
と質問にくる子がいますが、少し自分で再チャレンジする時間を取るべきだと思います。
少なくとも途中式や図を書いてみる。
自宅に帰ってアンサーガイドで解説を読んでみるなどの途中過程を経て質問すべきでしょう。
これは6年生の後期になってからの過去問演習でも同様です。
解説を読む前に質問にいくことがないようにしたいです。
また月曜日以降であれば正答率で今の自分に必要かどうか判断しましょう。
Aクラスであれば50%まで、Mクラスであれば30%までTMクラス(地域選抜クラス)であれば10%までなど区切るとよいでしょう。
理由は、たいていの場合難易度の高い問題を追い続けても身につかないこともあるし、算数以外の科目にあてる時間が減ってしまうからです。
⑤ふり返りを言葉で残しておく
応用問題を解いていったときにどこでつまずいたのか、言葉で残しておくと次回以降に向けての方針が見えてきます。
字が汚くて間違えたのであれば、次回以降はそこを意識していけばいいのです。
問題用紙のスペースをうまく使えなかったなどできる限り具体的に残しておくことをおすすめします。
そうしないと1週間も経つと忘れてしまって同じミスをまたしてしまうのです。
ですからテストの直しはテスト用紙に直接やるではなく、ノートを1冊用意する。
気づきをメモするときは特別なペンを使うなどもいいでしょう。
個人的におすすめしているのがサラサスタディというボールペンです。
赤、青、黒を持っています。
例えば気づきをメモするときは★マークを書いてから青ボールペンで書くなどをしてみてはどうでしょうか。
このふり返りの言葉を残しておく手法は6年生の日特や過去問演習の際にも使えます。
⑥リード文の長さに負けない
育テ応用問題や公開模試の後半の問題は問題のリード文の長さでこちらの心折ってきます。
まず読む気がおきない。
それでは出題者の思うつぼです。
ちょっと我慢して読んでみてください。
国語の問題文を読む時のように大事なところに線を引きながら我慢して読んでみてください。
国語と違って算数の大事なところはだいたい決まっています。
それは数字が出てきたところです。
そこに注意しながら何とか(1)までたどりつき、(1)をもぎ取りましょう。
たいていの場合後半の問題であっても(1)は手が出る問題のことが多いです。
正答率でも50%~少なくても30%程度はあるはずです。
(2)以降は時間との兼ね合いということになりますが、先ほど書いた通り、時間延長法で家庭でリトライしてみてほしいです。
算数を楽しんでほしいです。
⑦計算で間違えているようでは修行が足りない!
最近よく子ども達にいうのが例えば今の自分の偏差値以上の学校に合格したい!
でも計算はミスります! というのでは図々しいぞというような話をします。
そのときに子ども達に見せるのが今年の淑徳与野や浦和明の星の計算問題□1番(1)です。
入試では最初からこのレベルで問題ができています。
ですから今の公開模試レベルの計算問題でときどきミスをしているようではお話にならないのが正直なところです。
また、計算のスペース取りがへたくそな場合もあるでしょう。
実際の入試でも計算スペースはそれほどないことが多いです。
育テや公開模試のスペースにうまく納めて計算できるように日頃から文字の大きさをそろえるなどの工夫は必要です。
数字の大きさがまちまちだったり、ひっ算が斜めではまだまだ心が乱れています。
心を整えましょう。
そのためにはまずは姿勢を整えましょう。
テスト用紙に対してきちんと正面に向いて問題にとりくみましょう。
その方が集中できます。
計算のミスが多い人は日々の計算と漢字への取り組みを反省してください。
ていねいにやっているかどうか、全力でやっているかどうか自分自身で判断してください。
ここでズルをしているようでは残念ながら入試でかなり痛い目を見ます。
今、楽をした分必ずあとで辛い思いをすることになります。
そうなってほしくないのでしつこく話をしているのです。
単位換算も苦手な子が多いです。
もちろんこちらも入試問題で出てきますが、そもそも公開模試でほぼ必ず出題されます。
計算と漢字のD問題で出てくることが多いので必ずここで反復して自分のものにしておきましょう。
最後に以前紹介した中学受験小説「翼の翼」から父親のセリフを2つ紹介しておきます。
ちなみに私自身は早くから計算ミスはなくすべきという考え方です。
「そんなの、いい、いい。中学受験をするんだったら、目先の計算力より、文章題を解く力だ。
算数は結局、パターン化された問題より、どれだけ思考力があるかってところに集約されてくからな」
「翼の翼」p.22より 翼の父 真治の言葉
中学受験、経験の父親のセリフだけあって深いですね。
同じ点数でも中身が違うという話です。
点数だけ取ろうとすれば、前半の簡単な問題をしっかり固めて後半を捨てればある程度の点を取れますが、低学年のうちからそれをやると伸びしろが期待できません。
上位を目指すには難問にもアタックするチャレンジ精神が必要です。
上位の子には「点取り屋になるな」と言われるのはこのためです。
同義語に「社理勉君になるな」もあります。
社会理科はリターンが大きい科目ですが、最終的には追いつかれます。
中学受験は算数とよく言われますが、それは準備に時間がかかることもそのひとつだと思います。
計算ミスも含めて実力だよ
「翼の翼」p.84より 翼の父 真治の言葉
先ほどとは正反対のことを言っていますが、こちらも真実です。
私はミスする癖は早めに直した方がよいと考えるタイプです。
日々の与えられている計算をていねいにやることからはじめましょう。
このあたりの管理は親御さんにお願いしたいです。
1日10分でいいので寄り添ってあげてほしいです。
秋口の6年生で、公開模試や過去問で計算ミスをしてしまう場合は、少し計算問題の負荷を上げてあげるとよいと思います。
銀本や前期日特のテキストから計算問題をピックアップして5問で、5分ほどで解かせるのです。
はじめのうちは0点からもしれませんが、これも訓練で次第に取れるようになります。
偏差値では50後半以上の人に効果的な対策です。